2023年JRA重賞穴馬読本



はじめに

今回は2023年のJRA平地重賞全129レースにおいて、穴馬が好走した例をまとめて、どういうパータンが多いのか?を検証し2024年以降の馬券に生かせるよう研究をしていきたい。

穴馬の定義

今年より穴馬=8番人気以下の馬

という風に便宜上定義づけをさせてもらった。昨年の人気別馬券内率表が以下のとおり。

実は大きな差が出るところで言うならば6番人気と7番人気の間に結構な差が生まれているように見える。ただ8番人気以下と定義したのは理由があり、1番人気2番人気から三連複を流した場合

 

6番人気までの16点=102%

7番人気までの25点=104%

8番人気までの36点=92%

と回収率に差が出た。ちなみにこれ以上の点数を買ってもプラスにならないが、12番人気までの100点流しだとチャンピオンズCのバグでプラスになる。よって一番バランスの良さそうな7番人気までの流しを「ハーパー」と定義し、8番人気以上の馬を穴馬として定義した。

 

言い換えるならば、ハーパーでは取れない、買えない馬を穴馬として定義し、それをタバスキーの三連複1頭軸でしっかりと抑えることが2024の大目標となる。

 

23年の穴馬リスト

これは2023年に8番人気以下の馬が馬券になったデータ。10回に4回ちょっとの割合で馬券内にやってくる。ただ2頭入るかなりの波乱レースは10回に1回もないくらいの割合。ただ印象よりは出ているかもしれない。トータルの馬券内頭数は18%。つまり5頭に1頭ないくらいの割合で馬券内になっている

 

1月ー3月

キタウイング=重賞実績馬も前走大敗→得意の差しに戻って1発

オメガリッチマン=前走凡走かつ連闘→前走も内容ある負け方で力はあった

キングオブドラゴン=前走アクシデント→前に強い馬おらず粘りこみ

ファストフォース=地味強馬で常に人気なし→能力通り好走

ヒュミドール=近走不振で大幅な距離延長→オルフェ産駒で長距離で覚醒

バジオウ=近4走馬券外で目立たず→地味ながら先行して粘り

カテドラル=前走大敗で人気落とし→得意の小倉で復活

ドーブネ=実績馬多く過小評価→武の逃げ

ディヴィナシオン=近4走馬券外でOPリステッドで2回二桁着順→良馬場で復活

ジューンオレンジ=距離延長組はデータ不振→小倉で力見せた馬は強い

タマモブラックタイ=重賞実績なく距離延長馬データ不振→驚異の馬場適正発揮

サウザンサニー=芝実績皆無で軽視→重馬場でダート馬&謎種牡馬は強い

メタルスピード=OP以上での実績なく地味→中山適正と内枠のシルステ

キタノヴィジョン=重賞実績なく近走リステッドOPで馬券外→中山適正◎

ファストフォース=地味強馬で常に人気なし→能力通りかつ馬場適正も◎

トゥラヴェスーラ=地味強馬で常に人気なし→馬場適正◎

 

4月ー6月

ダノンザキッド=前走大敗で人気を落とす→得意の阪神で復活

サブライムアンセム=前走大敗で人気を落とす→内枠を生かす競馬で復活

コスタボニータ=人気薄での条件戦突破でフロック視→重馬場で内枠を生かし好走

ステラリア=1年ぶりのレースで不安視→得意の非根幹距離で勝ち切り

ティムール=前走フロック視で負かしたハーツコンチェルトより全く人気なし→1番人気2番人気には全くも他のメンバーよりは格上で好走

シャンパンカラー=成績安定せず重賞も3着まで→得意の東京マイルで勝ち切り

ウンブライル=重賞実績やや物足りず→差し有利の展開が向いて巻き返し

イクスプロージョン=重賞では足りない競馬続き→重馬場のオルフェ&竜二和田

ドゥーラ=前走大敗続き→重賞実績馬かつ前走戸崎&ドゥラメンテ

ホウオウエミーズ=重賞馬券外続きで人気落とす→能力上位で巻き返し

スルーセブンシーズ=G1実績皆無→能力血統展開ジョッキー全てハマって好走。

 

7月ー9月

サンキューユウガ=3勝クラス8戦して最高2着と足らない扱い→得意の条件で変わり身
ククナ=前走OP6着で重賞でどうか?→距離短縮と内枠活かし好走。血統も◎

ホウオウエミーズ=前走は相手関係もありフロック視→内枠活かして好走。血統◎

ゼルトザーム=新馬戦ダート勝ちでダート血統→重馬場もあり勝ち切り

セルバーグ=前走リステッドで二桁負け→自分の勝ちパターンのすんなり逃げ決め

オールアットワンス=1年ぶりのレースでかつ内枠→同舞台での実績あり貫禄勝ち

ロードベイリーフ=昨年から6レース馬券内なしで内枠→同舞台の適正炸裂

ウインピクシス=重賞2戦連続で人気を裏切る→内枠で先行できてアッサリ巻き返し

ルクスフロンティア=OP実績皆無で軽視→すんなり逃げれて粘りこみ

ロッシュローブ=重賞実績なくOPでも近2走凡走で人気落とし→重賞の浜中

ストーンリッジ=OPでも3着ばかりで単勝は→ここも3着好走・・

トップナイフ=近走不振で人気なし→適正高い小回りで渋った馬場がハマり好走

ショウナンマヌエラ=牝馬限定逃げ切りで軽視→単騎逃げハマり。新馬もシカゴスティングがいるなど骨っぽいメンバーだった。

シナモンスティック=前走OP勝ちも逃げ切りでフロック視→馬場適正もあり好走

インプレス=OP入りから4連続凡走で人気落とす→新潟の長い直線上り最速で好走

シランケド=1勝クラスを3着で実績なし→小倉で最後方から上り最速は能力の証明

テイエムスパーダ=7戦続けて凡走で人気なし→乗り替わりで思い切った逃げ決まる

ミスニューヨーク=4戦連続馬券外で人気落とし→得意の舞台で巻き返し

サヴォーナ=3勝上げてるも重賞実績のなさで人気薄→経験生かして上手く立ち回り

 

10月ー12月

ライラック=近走不振で人気薄→G1好走歴あり能力上位。東京で牝馬の戸崎J

ウイングレイテスト=前走重賞好走も人気なし→展開向いて勝ち切り

ロータスランド=近走やや不振で人気薄→1400の鬼の親父炸裂で復活

カルチャーデイ=小倉1200m新馬で4番人気と地味→前走内容良く好走

ドナベティ=OP実績あるも札幌であまり人気せず→内枠のリュウセイ◎能力も高い

シカゴスティング=連勝中もメンバーが弱かったと見られる→能力高くG1でも好走

エンヤラヴフェイス=新潟2歳で人気も凡走→乗り替わりで上手く乗って好走

ナムラフッカー=未勝利も人気薄で1勝クラスも3着で地味→乗り替わりも◎で好走

ダンディズム=OPでは安定も重賞内容から人気なし→小倉実績がハマったか?好走

シュバルツクーゲル=新馬勝も血統やジョッキーが地味で人気せず→内枠を生かした器用な競馬で粘り切り好走

プレリュードシチー=未勝利組かつ鞍上や血統など地味で人気せず→京都後半のハービンジャーは走りごろで好走

アイアンバローズ=8レース連続馬券外で人気落とす→久々の得意条件かつすんなり逃げが決まる

イズジョーノキセキ=8連続馬券外で人気落とす→得意の内枠活かして好走

ハヤヤッコ=7レース連続馬券外で人気落とす→惜しい競馬が続いた中京で巻き返し

チェイスザドリーム=重賞実績なく地味→先行有利で2番手好走。ダートでも短距離カナロアワンツー。

フィールシンパシー=やや人気薄での3勝クラス勝ちでフロック視。鞍上も地味→その日好調の横山琉人。最内枠を生かす逃げで粘りこみ。

サンライズジパング=ダートでの実績のみかつ前走大敗→前走ワンターンの競馬に対応できずで、今回は内枠を上手く活かす。血統は芝血統。

 

 

まとめ

以上が23年に穴を空けた馬リストになるが、思った以上に「実績馬」が多いことがわかる。そして前走好走馬も多く、いわゆるフロック視されている馬も非常に多い。ようやく力を発揮できそうなコースや相手関係の時、しっかり狙えるようにどのレースもしっかりチェックしておくことはやはり大事だと思った。24年はしっかりと全頭考察して、今までの穴パターンとマイルールに該当するか精査をして、馬選びをしていきたい。