読書感想②重賞穴パターン事典

平場と重賞の違い。重賞は多くの予想家が自身の予想をSNS等で発信しているため、馬の能力比較で美味しい穴馬を見つけるということが非常に難しくなる。以前では儲かっていた馬がドンドン儲からない馬に変わってきている。前走不利馬などはバレバレで、昔では中穴していたような馬も全てAIに買われていたりする。ただ、そんな中でも、人気の盲点になるような馬をどうやって探すか?オッズが変われば期待値は変わる。重賞はジョッキーも勝ちに行くからイレギュラーなことが起きやすく、穴狙いがハマることが平場よりも多い。

 

オッズによって馬の期待値は変わる。ただその期待値を追いかけるのは、中々難しいよという話。

キムラくんのコラムもしかり、今年の重賞はどういう流れで、こういうことに注目した方がいいよ、というのは過去の傾向からは読み取ることは難しい。そういった「知識」から独自のファクターを使えるようになると、重賞予想はより面白くなってくる。

時事的な意味ではこの辺りは毎回有意義な情報を提供してもらえるので、楽しいし勉強になる。ありがてえ・・

 

あとは、各重賞における考え方・ポイントを過去の実際の予想をもとに紹介してあり、中々興味深い内容だった。特に、「買い・消しを明確にできない馬は馬券に組み込まないようにすべき」という考えは当然ではあるが、納得。特に人気馬ならそうすべきだ。この本のいいところは、予想事例の半分以上が「ハズレ」のレースを取り上げており、この重賞はこういう馬が狙い目であり、実際は人気馬が好走してハズレたが、予想に関しては反省点はない!というレースがいっぱいあること。逆に的中したレースはよりいい馬券アプローチができた、という反省があったりと、単純にレースの結果と馬券の照らし合わせでの結果論反省になっていない点だ。競馬で最も大事ともいえる、自分の予想をぶれることなくし続ける、そういうことが実践として見れると、ただ的中馬券を見せられるよりよほど勉強になる。結果として過去3年間近くのトータルの重賞回収率は115%と素晴らしい成績。さすがプロだなあと思う。

 

 

まとめ

結果を出している人はみな全て、「結果でぶれることなく自分のやり方を続ける人」である。これは競馬だけでなく全てに通じることだ。ただこれは成功体験がないと続けるのが難しい(そのやり方が正解かどうか信じて続けることが難しいため)一定の成果が出たやり方を突き詰めて、自分の型としてぶれずに予想することが、まずは第一歩だと改めて思った。