5年ぶりに血統の教科書がアップデートされたので、電子書籍で購入。各系統がどういう流れで父系を繋いできたかを歴史を振り返って遡る。馬券的なヒントとはならないが、基本的な知識としてしっかり身に着けて欲しい。
⓪.11大系統~覚えるべき4系統はじまり物語
大系統と呼ばれるものは便宜上大きく分けて11個。ただ現代の日本競馬において関係が深いのはファラリスから派生した分のみで、それらも大きくはナスルーラ系・ネイティブダンサー系・ターントゥ系・ノーザンダンサー系の4つだけ覚えておけば十分。それらの系統がどういう馬を生み出し、どういう系統を繋いだかを理解していきましょう。
ファラリスって誰やねんということで簡単に。とりあえずすげーやつってことや。
ファロス→ネアルコ→ナスルーラ&ニアークティック&ロイヤルチャージャー(後述)
シックル→アンブレイカブル(良く知らんやつ)→ネイティブダンサー
とりあえず現代の主要系統はほとんどファラリスから出たってはっきりわかんだね
まず、じゃあなんでファラリスから現代競馬の血統の礎が築かれたのか?そこを考えていきましょう。
正直正確なことはようわからん(クソ雑)なので、テキトーに。当時バリッバリの競馬後進国イタリア(ミルコ松「今もクソだぞ」)にいながら、独自の配合理論(これがニックス、ね?ニチャア)で生み出した最強馬・ファラリス直系のネアルコで英仏のトップホースが大集合した(多分)パリ大賞典を勝利して14戦無敗!そのまま種牡馬に入って大活躍、それまで晩成鈍足馬が跋扈していた欧州の競馬に変革をもたらした(多分)そしてそのネアルコのスピードをもっともよく伝えし馬こそ『ナスルーラ』なのである。そして『ナスルーラ』はそのスピード能力によって世界で初めて欧米でリーディングサイヤーに輝き、現代のスピード競馬の礎を築き上げたのであった(おそらく)そして上記のようにネアルコはニアークティックを輩出。ニアークティックはノーザンダンサーの父。さらにはロイヤルチャージャーも輩出。ロイヤルチャージャーはターントゥの父。つまりサンデーやロベルト系の父系。
まとめ
①現代競馬のほとんどはファラリスの系統から出た。
②ファラリス系は主にネアルコというイタリアの最強ホースから生み出された系統がメイン。ナスルーラ・ニアークティック(ノーザンダンサー)・ロイヤルチャージャー(ターントゥ=サンデー&ロベルト系)ネアルコ以外の系統からネイティブダンサーが出た。
①ナスルーラ系
この章の学習ポイント
・ナスルーラの5大系統(グレイソヴリン・プリンスリーギフト・ボールドルーラー・レッドゴッド・ネヴァーベンド)がそれぞれどんな馬を輩出してきたかを覚えよう
ナスルーラ直系のシェア率に関して
現在の日本ではそこまでシェアは高くはない。日本で走ってるナスルーラ系は限られているので、しっかり押さえておこう。
1.グレイソヴリン系
最初にナスルーラの血を広めたのはこの馬。フランスで優秀な種牡馬となったフォルティノとゼダーンを輩出し、グレイソヴリン系統を確立したんだ。
ぶっちゃけトニービンしか直系で走ってるのはいないし、トニービン直系もほぼいないので・・。直系以外でどんな馬がグレイソヴリンの血を持っているかは簡単に説明。
こっからは、ほーんという程度で覚える必要はあまりない。
1975年に生まれ「白い稲妻」と呼ばれ人気があったシービークロス(父フォルティノ)の代表産駒がタマモクロス。
あのタマちゃんもグレイソヴリン系だった。そう、冒頭でもあったようにあし毛の馬はグレイソヴリン由来が結構いたりする。
これは誰の血統表かわかるかな?母父の「アンブライドルズソング」の母父にカロの名前がある。こういう風に現代の名馬にもグレイソヴリンの血はしっかり受け継がれているのだ。ナスルーラ最強!
船山「フライトラインは強い!」でお馴染み。母父インディアンチャーリーはカロの直系子孫(Siberian Expressの父がカロ)
アドマイヤコジーン産駒のG1馬「スノードラゴン」の産駒が2022年にデビュー。では現在の産駒成績は・・?
JRA通算0勝(2023年6月時点)頑張れスノードラゴン産駒・・
アドマイヤコジーンは母父として今年不良馬場で激走した全兄弟「トゥラヴェスーラ」「トオヤリトセイト」のドリジャ産駒がいる。どちらも二桁人気で3着激走と血統適正モロ出しの爆走だった。
続いてはゼダーン→→トニービンの話。まあトニービンの話だけでおけ。まずはニコニコの記事がよくまとまっているので、抜粋。
他にもトンデモ種牡馬が同時にいたのが不運だった。ただそんな中でもビッグレースの多い府中では負けない産駒たちが活躍し、イタリアのすげー安い馬が日本の血統を塗り替えた。そんなお話である。
なんとなく現代でも東京競馬場に強そうなハーツクライ・ドゥラメンテもちゃんとトニービンの血を内包しているのは納得だね。
ハーツクライの母「アイリッシュダンス」も秋天では3番人気(10着)に支持されるなど東京巧者のイメージがあった。(東京では2勝・エプソムC4着)
→ルーラーシップ→キセキ・ダンビュライト(代表産駒か?→賞金2位だぞ)
→ラストグルーヴ→レッドモンレーヴ
ベガ
→アドマイヤボス(ダートG1複数勝利)
この2頭はトニービンの代表牝馬と呼べるが、繁殖としても凄まじい成績を残している。特にエアグルーヴの方は牝系(オークス馬ダイナカールの娘)も大きいだろう。そちらはノーザンダンサーのノーザンテーストの方で書ければ。
母父トニービンの少なくなった現役の活躍馬。タフさが伝わってくる血統だねこりゃ
トニービン直系の話
現存する直系まとめ
→オウケンブルースリ(菊花賞)→オウケンムーン(共同通信杯)
→サンレイポケット(新潟大賞典)
→トーセンジョーダン→シルブロン(3勝クラス)
過去にはミラクルアドマイヤから出たカンパニーがG1連勝して引退するなどあったが、今では寂しい状態。サンレイポケットはもう高齢だし・・トーセンジョーダンの産駒から種牡馬になって活躍する馬が出ることに期待するか・・・。
グレイソヴリン系まとめ
①グレイソヴリンは芦毛の世界に広め、直系にタマモクロスなどが出た。
②フォルティノ系統ではカロやコジーンが現代でも活躍する一流馬の母系などに内包
③ゼダーン系統はトニービンが現代の日本競馬にも大きな影響を与えている。特にエアグルーブやアイリッシュダンスから血を受け継ぐ馬が最前線で活躍。
④直系はフォルティノ系はスノードラゴン、ゼダーン系はジャンポケ・トーセンジョーダンのみと絶滅の危機に瀕している。
2.プリンスリーギフト系
まずはプリンスリーギフトって誰?ということで大百科から拝借していく。
長距離ちんたらレースから短距離路線拡大&レースの距離短縮がプリンスリーギフト系統のスピードにドはまり。
ちなみにネヴァーセイダイは同じナスルーラ系の種牡馬で、スタミナ競馬全盛期の60年代~70年代の日本の競馬にドはまりして、同じように直仔を輸入。ただそれこそプリンスリーギフト系をはじめとするスピード競馬についていけず衰退。プリンスリーギフト系の代表「トウショウボーイ」のライバルであったテンポイントはネヴァーセイダイ直系だったが事故により現役中に亡くなってしまった・・。
血統の歴史には残らないが、日本の競馬の歴史には大きな足跡を残したテンポイントのことは箸休め程度に読んでおくといいだろう。
プリンスリーギフトのお話の続き。まあだいたいこれを読んでもらえればどんな感じの父系かわかったと思いますねえ。
改めてざっと読んでもらうといいでしょう。
サクラユタカオーは「栗毛のテスコボーイは走らない」というジンクスを打ち破り、秋天を超レコードで圧勝したスピード馬。
先ほどのネヴァーセイダイが母父なのでナスルーラの3×4を持っていた。
サクラユタカオー産駒。先述の通り、母父ノーザンテーストと相性が良かったのが、種牡馬として活躍できた理由の1つでもある。安田記念を制したエアジハードは母父ロイヤルスキーはボールドルーラー系でナスルーラのクロスだった。
母父バクシンオーはともに道悪の高松宮記念を激走したファストフォース・キルロード(ともにロードカナロア)函館スプリントを勝ったビアンフェなど。
サクラバクシンオー産駒成績
→グランプリボス(朝日杯・NHKマイル)→モズナガレボシ(小倉記念)
→ビッグアーサー(高松宮記念)→トウシンマカオ(京成杯)ブトンドール(函館2歳)
ビッグアーサーはサンデーの血を持っていないが、トウシンマカオ・ブトンドールはいずれも母父サンデー系。今後はそのような配合がよく走るかもしれない。
プリンスリーギフト系まとめ
①欧州では単なるスプリンターで低評価。ただ日本にテスコボーイが輸入され、そのスピード能力がスタミナ志向からスピード重視に変革していた日本の競馬にマッチ。
②テスコボーイ→サクラユタカオー→サクラバクシンオー→ビッグアーサーは現状活躍している競走馬の中では最も長く続いているサイアーラインと言える。
③母父としてキタサンブラックに内包、またロードカナロアとのニックス?もあるし今後も一定の存在感はあるか
④直系はビッグアーサー産駒がほとんどで、産駒が大きいところを獲れるかどうかが、貴重なサイアーラインの運命を担っている。
3.ボールドルーラー系
3頭目はダートで活躍し、アメリカ競馬を変貌させたボールドルーラーを学ぶ。
母父ディスカヴァリーはネイティブダンサーと同じなんだね。
とりあえず激熱メンバーとしのぎを削ったそうな。
映画になっちゃうくらいのアメリカの伝説的名馬「セクレタリアト」などを輩出。ただしセクレタリアトの直系は繁栄せず。ただ後述するエーピーインディの母父としてその血を残すことに。
ボールドルーラー系を発展させた馬を順に紹介。まずはシアトルスルー。米で三冠馬となった。北米リーディングサイアーとなり「エーピーインディ」を輩出する。
父シアトルスルー母父セクレタリアトという全身ボールドルーラー血統のエーピーインディは、複数の後継種牡馬を輩出。以下まとめ
エーピーインディ→プルピッド→タピット→フライトラインというサイアーライン。
日本でのタピット産駒 テスタマッタ(フェブラリーS)韓国で種牡馬入り
ラニ(UAEダービー)→リメイク(カペラS)
タピットフライ→母父としてグランアレグリア
プルピット→パイロの代表産駒→メイショウハリオ・ミューチャリー・ケイアイパープル・デルマルーヴル・ミヤギザオウなど。
オールドトリエステ→シニスターミニスター
主な産駒はテイオウケインズ・ドライスタウト・グランブリッジなど。
エーピーインディ直仔。上記のほかに今年活躍しているプロミストウォリアーなど。
そのほかのエーピーインディ系として、マインシャフト→カジノドライブがおり、産駒のカジノフォンテンがかしわ記念を制している。
ボールドルーラー系まとめ
①ボールドルーラーはナスルーラ系の中で最初にアメリカのダートで種牡馬として成功
②伝説的名馬のセクレタリアトや米三冠馬シアトルスルーなどが直系から出た。
③シアトルスルーの子エーピーインディが複数の後継種牡馬を輩出した。
④現在のエーピーインディ系はタピット・パイロ・シニスターミニスター・マジェスティックウォリアー・カジノドライブなどが後継種牡馬として活躍している。
⑤使い込んで成長するタイプが多い。パイロやシニスターミニスターは中距離で活躍する馬がでやすい。
⑥アメリカではフライトラインが出るなど現在のナスルーラで最大勢力となっているが、アメリカ以外の地域にはあまり進出していない。
4.レッドゴッド系
レッドゴッドって?←ブラッシンググルームを出した馬。そんだけ?そんだけです。
ブラッシング=赤面 グルーム=花婿 ルームではありません。ワイはブラッシングルームと思ってた時もある。
ブラッシングルームの産駒まとめ
①ナシュワン=1989年英クラシック2冠馬→バゴ
②レインボークエスト=1985年凱旋門賞勝利→サクラローレル・母父アスクビクター
③クリスタルグリッターズ=米国生産馬→マチカネフクキタル
④ラーイ=超名血馬→ノヴェール(後述)ファンタスティックライト(G16勝など)
代表産駒サクラローレルは春天・有馬記念を勝利。ただ産駒はサクラセンチュリーやローマンエンパイアの重賞勝ち馬を出すが、後継種牡馬として成功はせず。
かわいい😊
とりあえずレッドゴッド=ブラッシンググルームを出し、数々の後継種牡馬を輩出した。これからはラーイの後継種牡馬のノヴェールとその子ルアーヴル・ナシュワの子バゴに関して話をしていく。
ブラッシンググルーム→ラーイ→ノヴェール→ルアーヴルというサイアーライン。上記の通りセリフォスの母父として以外今後も見ることはなさそう。
たまたまここをやってる日(宝塚記念)に産駒が出てておったまげ。
なお
これはもうノームコアを出してるクロノジストが凄いとしかね。
菊花賞を7番人気で勝利後以降好走なく障害へ・・・
バゴ産駒に明日はあるのか・・・?
レッドゴッド系まとめ
①レッドゴッドは競走馬としてはほーんって感じだったが、大種牡馬ブラッシンググルームを輩出
②ブラッシンググルームの産駒はナシュワン・レインボークエスト・ラーイなど。特に現代日本で直系産駒が走っているのはナシュワン→バゴのライン
③レッドゴッド直系で日本で走ってる馬は少ないものの、ブラッシンググルームが母父として優秀で、同様にその後継種牡馬も母父として見かけることが今後あるだろう。
5.ネヴァーベンド系
最後にラストクロップであるネヴァーベンドから派生した系統を見ていく。ただあまりメジャーではないので、書籍の内容をサラッと読む程度で済まそう。
イナリワンもミホノブルボンも後継種牡馬を出すことはできなかった・・。
スタニングローズの血統表。バラ軍団のはじまりロゼカラーの父としてシャーリーハイツの名前は見ることになるだろう。
ダービー馬ディープブリランテの母父父としても血統表に名を残す。
ナリタタイシンの父父にリヴァーマン。タイシンも後継は残せず・・。
ネヴァーベンド系まとめ
①現在日本ではネヴァーベンド系種牡馬は皆無
②薔薇一族のはじまりであるロゼカラーの父はシャーリーハイツ。今後も薔薇一族の血統表でこの名前を見ることがあるだろう。
③ぶっちゃけナスルーラの系統の中でも一番マイナーでほとんど見ることはなさそう。
②ネイティブダンサー系
今回はナスルーラ・ミスプロ・ターントゥ(サンデー&ロベルト)・ノーザンダンサー系の4つとは別の、ネイティブダンサーについての話。簡単に言えば、ネイティブダンサーの後継種牡馬の中で、ミスプロ系以外のややマニアックな内容。
知らん奴ばっかやね。オグリ!オグリ!
この辺はさらっと読む程度でおけ。
ネイティブダンサー系まとめ
①ネイティブダンサーってこういう馬なんやね?ってことがわかればよし。
③ミスタープロスペクター系
今回は日本でサンデー系に次ぐ超重大血統のミスプロ系を学んでいく。今までよりはるかに直系子孫が走ってるので、何度も読み返して、ミスプロ系の馬を理解してほしい。
要約すると競走馬としては全然だったミスタープロスペクターが、歴史上でも類を見ないくらいの最強種牡馬になったという話。
20年以上産駒を輩出するタフネスさたるや。
ミスプロ系の中でも最重要カテゴリーのキングマンボから見ていく。
1.キングマンボ系
競走馬としてはマイルまでの平凡な短距離馬。
主要ノーザンダンサー系ではないトライマイベスト系のラストタイクーンを母父に持つ血統構成。傍流(ぼうりゅう)といえど、このラストタイクーンの子マルジュがサトノクラウンを生み、初年度産駒のタスティエーラがダービーを勝つなど勢いがある。
何回見ても笑っちゃうんすよね。
キンカメ産駒現役一覧。さすがにもう小物が多くなってきた印象。
キンカメ産駒全賞金ランキング。意外とレイデオロ稼いでるんやな
以降、キンカメの後継種牡馬を見ていく。
当然全てがエアグルーヴの子供たちである。エアグルーヴはナスルーラ・グレイソヴリン系でもでてきたね?活躍した兄弟を見ておこう。
エリザベス女王杯を1着→1着→3着と大得意とした名牝。12歳の若さでこの世を去った。死後最後の子であるドゥラメンテでダービー馬に。そしてそのドゥラメンテも若くして・・・😢😢😢😢😢😢😢😢😢
産駒にアンドヴァラナウト
産駒に青葉賞・ダイヤモンドS2着のランフォザローゼス・京王杯SC勝ちのレッドモンレーヴ(父ロードカナロア)
ここからはルーラーシップの現役時代から種牡馬成績を見ていく。
2010年ダービーの結果
2010年世代同期の活躍。
歴代賞金獲得順
後継種牡馬はキセキ。ダンビュライトはせんば、メールドグラースはトルコで種牡馬になったそうな。
現役上位馬。母父ディープを筆頭にサンデー系がやはり目立つ。
ルーラーシップ同様サンデーを持たない。
続いては現在のリーディングサイアーである最重要種牡馬とも言えるロードカナロアを経歴を振り返っていく。
同世代の活躍馬。オルフェーヴルとロードカナロアとかいう怪物世代。
母系からサンデーを取り込んでいる馬も当然多いが、ダノンスマッシュ・ファストフォース・パンサラッサなどサンデーを持たない産駒も活躍。
ルーラーシップ同様に現役で見るとやや小ぶりな印象。短距離馬が多いのも影響しているか。
母父はブラッシンググルーム系で母母の方にファピアノでミスプロ系のクロス持ち。
以外にも3歳ではレーパドS勝ちあるも伸びきれない印象。
ホッコータルマエ焼きそば事件として有名なジャパンカップダート
産駒一覧。まだ中央重賞を勝った馬はおらず、これからに期待。3歳世代ではブライアンセンスがユニコーンSで3着。
父父=ミスプロ 父母=ノーザンダンサー 母父=サンデー 母母=ナスルーラ
これこそ現代日本における血統の歴史の集合体
残り2世代。わずか5世代の中からドゥラメンテに匹敵するような優秀な後継種牡馬が生まれることを切に願うばかりである。
デビューからわずか1っか月たたずにG1制覇!!??
クラシックディスタンスではあんまり見かけないような・・・ステイヤーにマイラー、ローカル・ハンデ重賞レギュラー等、大物が1頭出ると違うんだろうがなぁ・・。
ここまでキンカメの後継種牡馬を見てきた。ここからは非キンカメのキングマンボ後継種牡馬たちを見ていく。
母サドラーズギャルのひいばあちゃんとばあちゃんが全兄弟とインブリードを持つ。それに母系に同じ血を持つキングマンボを配合した大胆なインブリード。
エルコンドルパサー産駒たち。わずか3世代・・。代表産駒を見ていこう。
ちなみにディープインパクトと一緒に皐月賞を走っている(12着)
ヴァーミリアンの産駒からはリュウノユキナが出た。さらに直系を伸ばせるか・・
メイショウサムソンの3冠を阻んで菊花賞を制覇したソングオブウインド。後継種牡馬にアイファーソング。先日のユニコーンSに産駒のアイファーテイオーが出走した。
先日の函館スプリント勝ちのカイザーメランジェを輩出。ワイの4万馬券・・・
種牡馬として目立った産駒はいないが、現在では母父としてクルゼイロドスルなど輩出。
先にキングズベストについて軽く
姉のアーバンシー(父ミスワキ)はガリレオの母で他にもシーザスターズなど近代競馬において最も優れた繁殖牝馬の1頭。
トーラスジェミニ&ショウナンバルディのなんか馬場が渋ると爆穴を空けるやつら
エイシンフラッシュの経歴を見ておこう
ここからは脱線するが、ドイツ血統の話
熊本県産馬ルクシオン。事故で亡くなってしまったのが惜しまれる・・。
現役馬一覧。ヴェラアズールが後継種牡馬として直系を残せるだろうか・・
母父としてはジャスティンカフェを輩出した。
代表産駒はシーウィザード(えぇ・・)
レモンドロップキッドからはレモンポップが出ている。このサイアーラインからまた活躍馬が出るか、注目したい。
キングマンボ系まとめ
①キングマンボは大種牡馬ミスタープロスペクターの産駒。競争馬としては平凡だったが、キングカメハメハやエルコンドルパサーなど種牡馬として一流馬を出した。
②キングカメハメハの後継種牡馬は現在の種牡馬リーディングトップを走る馬たち。それぞれの血統構成と成績を大まかに頭に入れておこう。
③キングマンボのそのほかの産駒にアルカセットやキングズベスト・レモンドロップキッド。中でもキングズベストはエイシンフラッシュやワークフォースなど後継種牡馬を出している。
2.フォーティナイナー系
たっぷりとキングマンボ系を見てきたが、今回からはそれ以外の系統を学ぶ。まずは1985年生まれのフォーティナイナー系から。どんな後継種牡馬が出たか覚えていこう。
日本にも輸入されダート種牡馬として活躍。母父としては皐月賞馬エポカドーロ。
まずはフォーティナイナー系=エンドスウィープというイメージでOK。では、エンドスウィープがどんな馬かを見ていく。
ウォーエンブレムのお話はミスタープロスペクター系⑧そのほかのところで。
エンドスウィープの代表産駒を紹介。
宝塚記念を11番人気で制したスイープトウショウ。母母父は天馬トウショウボーイ
父エンドスウィープと同じ短命だったラインクラフト。4歳の夏というあまりにも早すぎる死(心不全)シーザリオ・エアスピネルとライバルとして戦った。
次からはエンドスウィープの後継種牡馬としても活躍した馬たちを紹介
現役産駒では活躍馬はあまりいない。ただ地方では7年連続リーディングサイヤーだったり、大物を出すというよりは安定して走る馬をたくさん輩出したようで。中央の重賞ではもう見ないかも・・。サウスヴィグラスは2018年に亡くなったので5歳世代がラストクロップ。ナムラタイタンやヒガシウィルウィンが後継種牡馬になっている。
自身は短距離馬であったが、ステイヤーズSや東京大賞典勝ち馬を輩出した。
国内初の同一G1四連覇を達成。ダートだと世界初の快挙。
スプリント重賞3勝し、サマースプリント王者にも輝いたパドトロワ。産駒にはJBCスプリントを制したダンシングプリンスがいる。
まだ代表産駒と呼べる馬はいないが、昨年のJFに出走したハウピアやフェアリーS2番人気だったディナトセレーネなどがいる。
以上、スウェプトオーヴァーボードの代表産駒の紹介。ここからはエンドスウィープの後継種牡馬に戻る。
フォーティーナイナー系もまだエンドスウィープしか見ていないが、かなりの情報量になってきたな。何度も読み返して頭に入れていこう。
産駒のグロリアスノアとカフジテイクどちらも種牡馬入りしているので、どこかでみかける日がくるかもしれない。母父としては・・特にいない。
マイケイティーズがケイティーズハートの姉なので、エフフォーリアいとこにあたる。
2006年クラシック世代で、同期はメイショウサムソン・マツリダゴッホ、ソングオブウインド、フサイチパンドラ、カワカミプリンセス、キンシャサノキセキなど。
アドマイヤと武豊の確執のきっかけとなった馬であり、さらにアドマイヤが社台グループとの関係も悪くなるきっかけでもある。それ以降アドマイヤの成績は落ちてしまった。
ロードカナロアにも勝ったハクサンムーン。産駒はハクサン冠名が多い。
高松宮記念では優勝と12番人気での2着など得意とした。種牡馬入りしており、産駒のデビューも楽しみな1頭だ。
要約すると、アドマイヤムーン同様ゴドルフィンの所有馬だったファインニードルは春秋スプリント制覇を達成するも、相手関係や海外で勝てなかったり、ロードカナロアの後に出た馬だったりと何かに地味だった。初年度産駒がデビューし、まずまずといったところ。今後もファインニードルと同じスプリンターを出すのか、それともアドマイヤムーンの隔世遺伝の中距離馬も出るのか?注目だ。
ここからはエンドスウィープ以外のフォーティナイナーの後継種牡馬を見ていく。
残念ながら代表産駒のノンコノユメはセン馬のため日本で直系はつながらなさそう。
母父としての実績
アロゲートやゴールデンシックスティ、ライフイズグッドなど
このディストーテッドヒューマーで覚えたいのが孫のアイルハヴアナザー。
現役時代は9番人気ながらケンタッキーダービーを制するなど活躍
芝でビッグタイトルに届きそうな唯一の産駒とも言えるウインマーベル。トウシンマカオ・ビッグシーザーなどと同様に、現在は傍流の系統から大物が出るのもスプリント路線の面白さと言えるだろう。
地方では後継種牡馬のセレスハント(地方ダート重賞4勝)産駒が走ってたりする。
母父としてはキングオブドラゴンを出した。
フォーティナイナー系まとめ
①ミスプロ産駒のフォーティナイナーはエンドスウィープをはじめ優秀な後継種牡馬を出した。
②中でもエンドスウィープはわずか3年の間にサウスヴィグラス・スウェプトオーヴァーボード・アドマイヤムーンなどを輩出。それぞれ後継種牡馬として日本でも活躍馬を輩出した。
③そのほかのフォーティナイナー系からもアイルハヴアナザー等活躍馬を出したサイアーラインもある。
3.ファピアノ系
まず母父ドクターフェイガーの話を少しだけ。
ファピアノの話へ。現役時代は母父の影響もありマイラーとして活躍。
つづいては、ファピアノの代表産駒であるアンブライドルドについての話
タケトヨが乗ったこともあるそうだ。
アンブライドルズソングやエンパイアメーカーを輩出した。こっからはそれらの馬を見ていく。
母父としてジャックドール、ハーツコンチェルト、ノットゥルノなど。今後も活躍馬が出る可能性が高い。
インリアリティについて亀ちゃんのコラムより抜粋
インリアリティの話はマッチェム系(クソほど後)で。
OPクラスでたまーに見かけるダンカーク産駒。トウセツなど
米国歴代賞金王にもなったアロゲート。ただピークは短く、引退後もわずか7歳で亡くなってしまった。
わずかな産駒から大物は出るのか・・・?
次走アイビスサマーダッシュで草。
エンパイアメーカーの孫世代
もちろん日本での代表産駒はこれ。
不良馬場のフラワーカップを3着と好走。今後もガンランナー産駒がちらほら見れるのだろうか?
ファピアノ系まとめ
①ファピアノはミスタープロスペクターの初年度産駒で、母父ドクターフェイガーが伝説的なスピードを持つ逃げ馬。本馬も短距離馬だった。
②アンブライドルドの子、アンブライドズソングの系統からアロゲートが出てアメリカではそのサイアーラインが反映。日本でもアンブライドルズソングが母父として優秀な競走馬を多く輩出している。
③エンパイアメーカーのサイアーラインからバトルプラン、米国三冠馬アメリカファラオなどが出て、産駒が日本でも走っている。
④そのほかではガンランナーの産駒が近年デビューし、今後日本でも活躍馬が出るかもしれない。
4.ゴーンウェスト系
種牡馬入りしたインティ。今後ゴーンウェスト系の中心になるかもしれない。
そのほかにもモティベーターの母父として血統表でも見ることに。
フェブラリーS5番人気で草(9着)ようやっとる。
繁殖入り。母父スパイツタウンの名馬も生まれるかもしれない。
ゴーンウェスト系まとめ
①母父にセクレタリアトを持つゴーンウェストは優秀なマイラーを輩出し、スピードを伝えた。日本での産駒も芝とダートでレコードホルダーとなった。
②今の血統シーンで目立つのはモティベーターの母父として。スパイツタウン系やインティ産駒などが今後中心となっていくだろう。
5.シーキングザゴールド系
シーキングザゴールドといえば「ドバイミレニアム」なので、詳しく見ていこう。
まあ・・・ということで、ドバイミレニアムはそれはもう大変な名馬で、最短での5世代G1制覇かつ現代の欧州でのミスプロ系の主流として君臨。
産駒はほとんどいないが、母父ドバウィはちらほら。現役ではキングズパレスやセッションなど。
ドバウィの後継種牡馬で日本で走ってるのはモンテロッソとマクフィ産駒。
ドバイワールドカップではエイシンフラッシュやスマートファルコンに勝って優勝。
モンテロッソの産駒はこんな感じ。ビリーバーとかホープフルサインなど短距離馬が目立つ。
北海道競馬3冠を達成したリンゾウチャネルが代表産駒
フランスマイル最高峰「ジャックルマロワ賞」を3代で制覇した。
マクフィ産駒。こちらも短距離かート馬がほとんど。
シーキングザゴールド系まとめ
①代表産駒のドバイミレニアムは伝説級の名馬として活躍するもわずか1世代を残して亡くなってしまった。
②その中からドバウィが生まれ、競走馬としても種牡馬としても活躍。驚異の5世代G1制覇をわずか19年で成し遂げるなど、欧州ミスプロ系のトップサイアーラインへ。
③日本ではドバウィの後継種牡馬としてモンテロッソやマクフィの産駒が走っている。今後産駒や母父として名馬が出るか、注目だ。
6.マキャヴェリアン系
母父として出した馬は、ダークエンジェル(マッドクールの父)ヴィクトワールピサ・タリスマニック・シュバルグランなどで、現代の種牡馬として活躍している。
中でも特筆すべきは、優秀な繁殖牝馬ソニンクを生んだ点だろう。
今年だけでもかなりの数の重賞を制覇している。スキルヴィング・・・😢
日本では産駒がチラホラいるが・・。母父としてはチェーンオブラブが目立ったところか・・。
マキャベリアン系まとめ
①産駒のソニンクの牝系からロジユニヴァースやソングラインなど多くの活躍馬が出た。他にはハルーワソングの子ハルーワスウィートの産駒からヴィルシーナやシュヴァルグランが出た。
②後継種牡馬としてストリートクライがオーストラリアの名品ウインクスを生んだ。
7.スマートストライク系
ここは書籍の内容をサラッと読んでおく程度でいいだろう。
カーリンの代表産駒候補。ダートOPで今後活躍が期待される。
母父にカーリンを持つ。
8.そのほかのミスプロ系
ここからはサラッと流す馬も多く、軽く読む程度でも。
母父としてヒーローコール、エエヤンを輩出している。
ドライスタウト・ミクソロジーの母父。
代表産駒にイーグルカフェ。NHKマイルとジャパンカップダートを勝利
芝ダートで活躍したヤマニンキングリーが代表産駒。ただ後継種牡馬を出すことはできなかった。
前にちらっと名前が出ていたこの馬。以下参照・・。
後継種牡馬はシビルウォー、オールブラッシュ。今後産駒から大物が出るか・・?母父としてはアネゴハダやブライトジュエリーなどを出している。
これにて血統の教科書1巻は終了。ネアルコからナスルーラとミスプロ系をメインに学習してきました。繰り返し読んで、この2つの血統のイメージをしっかり掴みましょう。